新波
ゆっくりと片付けていく。
4日間、どこにも出掛けず身の回りの整理にいそしむ。
物質はいらないものを捨ててコンパクトにまとめる。
部屋にあった半分はゴミと化す。
目に見えないものは消化して解決していく。
後は心の準備だな。
無気力な正月だったがそれなりに回復した。
久しぶりに映画を観たからだろうか。
自分(主に内面)を照らし合わせることのできる映画は良い。
元気が出てくる。
監督主演・演出はその人の人生観がモロにでる。
ガツンとくるね。
人生が映画のように感じる時がある。
偶然の渦の中にいる時だ。
巡ってくる未来はいつもより激しく僕にぶつかり荒れる。
生きている実感があるのはこんな時だ。
期待してはいけないが、変な予測はある。
もうすぐ波が襲ってくる。
心残りはやっぱり女かな。
最後にこの地の女を抱いておきたいと思う。
誰でもいいわけではない。
これは外見じゃなく内面で言っている。
『ここから出て行くんだね。そんなあなたの体が欲しい』
これだよ。これ。
こんな女がいないかな。
極端なババアじゃなけりゃいい。
いい女にこしたことはないが。
なかなかそんな匂いがする女にはお目にかかれないけどね。
荒波の予感はただ自分の行動からの推測に過ぎない。
超人的は予知などないし、天性の要素も特にない。
住家を手放し、職を手放し、さてどうするか。
こんなんじゃ何が起きたって荒波だ。
新しい土地にいったら全てが新しい。
荒波ならず新波だなこりゃ。
明日に今日の風は吹かない。
明日に今日の太陽は昇らない。
明日に今日を生きることはできない。