ぐて書き 第二期

良いところも悪いところも全部ひっくるめて自分なんだから、ここにぐて書きして記憶を残しておこう。

手紙

1ヵ月後の未来がまったくの闇である僕は、手紙を二通書かなくてはならない。
ひとつは母親に。
もうひとつは母親の上司に。
『親父は?』と思われるだろうが、親父はもう心の中の住人。手紙は届かない。
 
母親の上司というのは、『母親が崇拝気味の人物』であるからだ。
この人の言う事は聞き入れるであろう我が母。
もう嫌になるくらいの信頼度なのである。
やれやれな話である。
 
これからの生活を知らせておく手紙になるだろう。
まずは「ごめんなさい」。
手塩にかけて育てた息子さんは、望みである定職につき、家庭を大事にするいいお父さんになる事はまだ出来ません。
まだまだ心配をかけて生きてきます。
そんな内容になるだろう。しかたない。
 
母親の上司には僕の本心を書いておく。
もちろん秘密にしておいてもらいたい。
僕もこの人は好きだ。理解しようとしてくれるから。
 
僕がこのまま音信不通になっても、母親に言って聞かせてくれるのはこの人しかいない。
 
ああ、なんて親不孝な奴なんだろうか。
こんなことを考える時点で親からしてみれば悲しいことだろう。
だが本心なのだ。
だから秘密なのだ。
 
自分の未来が見えない心細さを手紙に託し信頼できる人物に。
 
今日はゆっくりあたたかい毛布にくるまって寝れる。
これがどれだけ恵まれているかを忘れちゃいけない。
手紙をポストに入れるだけで相手に届く。
電波に文字を乗せて相手に届く。
その素晴らしさが普通になっている。
 
それに目を取られ、落とし穴に気付けてないような気がする。