ぐて書き 第二期

良いところも悪いところも全部ひっくるめて自分なんだから、ここにぐて書きして記憶を残しておこう。

捨て台詞

好きな台詞がある。
『違う場所で出会っていたら良かったのにな』
 
お互いの関係性で親しくなれない人生。
出会いは一瞬。タイミングはその時だけだという。
だからこそ悔やむ。
自らを受け入れ、悔やむが縋りつきはしない。
しかたのない事への姿勢が恐いほど美しく思う。
知り合えた事への喜びが大きいほど、この台詞が生きる。冴える。光る。
 
逆に、間違っても吐きたくない台詞もある。
『どうして僕らは出会ってしまったのだろう』
 
心が湿っている。
潤っているとは違うんだ。
カビがはえちまうよ。じめっとした感情は身体に毒だ。
隠すように押し込めるよりはほったらかしていたい。
捨てたってかまいやしない。
腐らすよりは健全である。
 
  
好ましい女性から誘いを受ける。
誘いにのれない関係上の問題がある。
二人で見つめ合って唇を重ねて性行為に情を注ぎあう事も出来るだろう。
そうなれないのは出会い場所が悪かっただけである。
ただ、今ここで出会ってないと一生出会っていないかもしれないのである。
 
それはそれで振り返らない姿勢を愛す。
出会った事実には感謝、出会い場所にはお悔やみを。
何よりも誘いを受けた事へのありがたさを最大に嬉しく思う。
それも好ましいと思える相手に。
 
『違う出会い方をしたかったね』
 
やわらかい捨て台詞。
悔やんでも振り返らない。
先へ進めば『先』があるかもしれないからね。
手を握り合う時が来るのは今ではなく明日。
今ではない。
 
我々には明日しか残されていない。